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平日 9:00〜18:00

SPECIAL FEATURE

『食育』と『木育』をダイナミックな空間で実現する
認定こども園 つくし幼稚園

今回は幼稚園の給食棟増築プロジェクトだ。
もちろん給食棟なので第一に「食育」、建築としては「見える厨房」の実現、そして木造の建物による「木育」がテーマだ。

神奈川県平塚市を流れる金目川近くでは、広大な青空が広がっていた。そんなのどかなところにある幼稚園は悩んでいた。幼稚園から認定こども園への移行をするには、自園での給食の提供が原則義務付けられていて、このハードルを超えることが出来ずに断念するところもあるという。そう、これが今回のミッション、給食棟増築プロジェクトだ。

候補地は幼稚園の敷地3933.98m²の内の一部、建築面積は160m²くらいが限界だろうと思える比較的コンパクトなところだ。果たして、この条件で今回のテーマを実現することができるだろうか!

そこで我々は、世田谷区上馬の【Kahvi Coffee】でも採用したCLTを使うことを思いついた。
※別の特集ページを参照していただきたい。
CLTであれば、武器であるダイナミックな空間が期待できるはずだ。そこに林野庁のCLT活用建築物等実証事業を活用。

平家建てでありながら4.1mの高い天井高を確保し、10m×7.28mの柱の無い大空間設計ができる!それだけでなくCLTパネルを現しにすれば、格好の木育空間になる。よしっ!

だが、簡単には物事は進まない。CLTパネルが間に合わないのだ。原因は大阪万博の目玉である円形の巨大屋根だ。他にも既存の電線ルートが違うところを通っていて急ぎで盛り替えを行ったり、予算工事費をオーバーしてトイレ部分を小さくしたり。。。

何とか納期を詰めてもらい、工程をやりくりし、ギリギリのところで納めることができた。

最後にちょっと店舗っぽいサインを取り付けてミッションコンプリートだ!給食の試食会でもみんなの笑顔があふれている。お施主様、ご協力いただいたみなさま、本当にありがとうございました。

Special Thanks

学校法人尾崎学園つくし幼稚園
株式会社ジャクエツ
ライフデザイン・カバヤ株式会社
谷澤工務店株式会社

物件概要

所在地:神奈川県平塚市飯島
形態:幼稚園
敷地面積:3933.98m²
建築面積:159.49m²

技術概要

構造:木造
工法:CLTパネル工法
壁CLT120mm スギ5層5プライ
階段CLT120mm スギ3層4プライ
屋根CLT150mm スギ5層5プライ
屋根CLT90mm スギ3層3プライ
CLT使用量31.46㎥